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企業の代表者は、業界内外の人脈をもっているので、自社が業界内でどのような位置づけにいるのか、どういう評価をされているのかを、よく知っているものです。それは常時、そのことに気をかけているからで、多方面から集まる断片的な情報を組み合わせていくことで、業界内の企業の位置づけや評判を感じとっています。

そのような中で、代表者が感じている自社の業界内における収益性と、持株会の有無には何らかの関係があるのかを解いてみました。上記の表を見ると、持株会が有るのと無いのでは、いずれも持株会が有る方が収益性がよいという結果が出ています。前回の各企業の収益性と持株会の有無をクロスで集計した時にも、持株会があるほうが、若干、企業の収益は安定している、という傾向が見られたので、やはり持株会には企業の収益性を安定させる、一定の効果はありそうです。ただ、各々に大きな差が出ているわけではないので、持株会の有無が要因となって、このような結果を出している、という事は言えないと思います。

いつの時代も企業経営者にもっとも近い味方は社員です。社員持株会の有無は、社員と会社、社員と経営者、経営者と会社の関係をどのように作り、維持してゆくか、に深い関係があります。経営者が会社を私物化することなく、労使の関係が安定していれば、企業の収益性も安定してくる、ということで、それに対して社員持株会が貢献していると言えるでしょう。

実のところ、出版文化社でもこの社員持株会を作っております。導入しましてかれこれ10年たちますが、配当無しは2回で、50%配当という年もありましたので、効果を実感しております。代表者にとりましても、有意義な制度だと思っております。
ただし、クリアにしておかなければならないのは、将来にわたる会社の所有に関する考え方です。社員持株会を作る、ということは、社内において会社を公開し、社内で上場するというぐらいの意味をもちます。両刃の剣でもありますので、導入には理論的な準備が必要です。