316社の回答では、同族者がもっている株式の所有比率は76.1%でした。これはたいへん高い比率と言え、長寿企業の同族者はしっかりと会社の経営権を所持していることがわかります。

持ち株比率が50%を上回りますと取締役の選任・解任ができ、66.6%を上回ると経営を監視する監査役の選任・解任ができます。つまりいつでも社長を替える権限をもっているということですので、同族の中で社長を選び続けることもできます。他人を社長にしたとしても、いつでも替えられるので、逆に、社長さんはたいそうやりにくいことでしょうね。よほど給与がよいか、やりがいがあるか、名誉になるかでないと引き受けないでしょう。

また、会社の内容を変える重要事項を決定することもできるので、合弁やM&Aなどへの対応も、同族者間で決められます。今回の調査の長寿企業は非上場の企業を選んでいます。規模的には株式を公開できる企業もたくさん含まれていますが、その点では保守的な側面が見えてきます。

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