経営年数100年以上の企業の経営スタイルと経営哲学を研究しています。調査・研究成果を発表してゆきます。

人選

第51回:代々の経営者の同族性と、経営の継承が上手くできた理由

代々の経営者が同族である企業と、そうではない企業に、経営の継承が上手くできた理由の回答を比べてみました。

51図表

当然ではありますが、同族においては、圧倒的に「同族である事」が選択されています。そして第2位に入ったのが「継承する者同士の意志疎通を大事にしたから」で、これは同族でない企業でも2位になりました。逆に、同族でない企業では「非同族に切り替えたから」というのが1位になりました。これは同族経営者に適当な人物がいなかったか、同族の後継者に成果が上がらず、非同族の経営者にバトンタッチをせざるを得ない、状況に陥ったからでしょう。
後継経営者の80%は同族者ですから、「どうしても同族後継者に恵まれなかった」ようなケースでしか、平均144年、229名の長寿会社では経営を同族以外の人に任ることはできなかったようです。

また、非同族でも今までやってこられたのは「同族経営を続けてきたから」という回答がありました。これは現在は非同族者が経営をしているが、同族経営そのものを否定的に見ているわけではないので、どこかの時点で創業家への大政奉還の可能性を含んでいるのではないかと思います。

第49回:経営者の同族性と後継者の人選について

49図表

同族である会社と、同族で無い会社の選択には、一目瞭然での差異がありました。同族企業が選んだ「同族である事」は1位に入り、統率力と人柄が2位と3位になっています。そして、同族でない会社は1位が統率力、2位が人柄、3位が指導力で同じですから、同族の場合は、「同族であること」が1位に割り込んだ結果と見れます。
そして同族でない企業の選択に、「同族であること」が1/3の11%になっています。非同族経営者の10人に一人は同族への大政奉還を考えているようです。
「同族であること」を除くと、どちらも後継者に同じような能力を求めていることは興味深い結果でした。

第48回:過去10年の経常利益の平均と、後継者の人選について重要な事

過去10年の経常利益の平均と、後継者の人選について重要な事
48回_図表

後継者の人選についての考え方と、経営の利益率に関連性があるかどうかを見てみました。縦列で1位~3位の順位に大きな差はありませんでした。若干、「同族であること」を選んだ経営者の利益率が、他と比べて高めである、ぐらいのことでした。よって、後継者の人選の考え方と利益率には関連性はないと言えます。

これは「関連性がなかった」ということに意味があって、利益率の違い(会社の経営成果の違い)が、後継者の人選について影響はなく、ほかの考え方が影響している可能性があるということです。
ただ、予想できるのは同族が経営していて、一定の経営成果が上がっていれば、そのまま同族を続けることは可能ですが、経営状態が悪ければ社員達も「このままでいいのか・・・」という疑問をもつでしょう。
さらに経営が悪化していけば、いよいよ銀行も口を出してくるでしょう。支配同族を銀行が追い出したという実話は枚挙にいとまがありません。
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