長寿企業の経常利益の現状と、先代経営者から引き継ぐ要素として「モノ」を大事に考えている経営者の回答を掛け合わせたものです。ここからは経営の利益率と「モノ」への関心の強さに関係があるかどうかがわかります。

56図表

利益率が10%以下と11%以上では、モノを重要と考えている人が第1位となっていますが、5%以下、2%以下のところでは重要を選んだのは第2位になっています。ここに若干の価値観の違いが見られます。それは「モノ」を重要に考える経営者の会社の利益率が高いということは、モノを大切に扱うことで、製品や商品を大事にし、または設備を大事にする、という経営者の考え方が社員に浸透し、それが利益をもたらしてくれていることが想像できます。

56グラフ

同族で「重要」と答えているのは37.1%、非同族では46.2%で9.1%の差で、非同族のほうが、大事と考えています。さらに「やや重要」にまで拡大してみると、非同族の「やや重要」と「重要」の比率は92%。一方、同族は83%と下回わります。

「やや重要」の部分は、ほぼ同じ%がでていますので、「重要」と考えている人が、非同族に多いということです。これは意外な結果でありました。同族のほうが、モノに対するこだわりがある、モノを大切に考えている、と予測していたからです。
ここにはどういう心理が働いているのでしょう。同族でないと、会社の物的資産を引き継ぐことは難しいので、会社の資産に関心が強いとは考えにくい。よって、継承するための資産への関心ではなくて、実際に経営を進めてゆく上での物的資産への関心が強いと考えられます。また、製品や商品へのこだわりということも考えられます。資産の効率運用という関心が、底流にあるのかもしれません。